とんかつ用の豚肉の部位や厚さは?ロースとヒレの違いとおいしく作るレシピ紹介
「おいしいとんかつが食べたい!」
「家族においしいと言われたい!」
と、とんかつを作りたいあなた。揚げ物は油の取扱いが大変ですが、衣に包まれた揚げたてサクサクのとんかつはとっても美味。あなたも、家族のみんなも笑顔になれる料理ですよね。
でも、
「どこの部位のどんな厚さがいいの?」
「美味しく作れるレシピは?」
と、お悩み中ではないでしょうか。
ここでは、とんかつ向けの豚肉「ロース」「ヒレ」を使ったおいしいとんかつの作り方をご紹介!ロースとヒレの違いを見て、あなたや家族が喜ぶとんかつに仕上げましょう!
ほかにも、応用レシピやおいしい豚肉の購入方法もお届けします。今、とんかつ用の豚肉を安く手に入れたけど、どうしようか迷っている人も必見!ぜひ参考にしてくださいね。
とんかつ用の豚肉ってどんな肉?
とんかつ向けの部位は「ロース」「ヒレ」
とんかつに向いている豚肉の部位は、「ロース」と「ヒレ」の2種類です。
ロース肉は、豚の肩の後ろから腰付近までの背骨両側にある豚肉。厚切り・薄切り・ブロックの状態で、幅広い料理に使われています。例えば、とんかつ・生姜焼き・しゃぶしゃぶ・ローストポークなどがあります。
ヒレ肉は、ロースの内側にある棒状の豚肉。背骨の内側に左右1本ずつあり、豚1頭から2%(約1kg)ほどしかとれない高級部位です。脂身が少なく加熱すると硬くなるので、煮込み料理には向いていません。とんかつ・ソテーなどに向いています。
肉の厚さは「2~4cm」がちょうど良い
肉の厚さは、揚げ時間と食べごたえに直結する大切なポイントです。とんかつ用に使うなら、2~4cmほどがベスト。火が通りやすいのできちんと加熱され、衣に負けない存在感が出て旨みがしっかり味わえます。
豚肉は、薄切り・厚切り・ブロックなどいろんな厚さで手に入りますよね。ちょうど良い厚さならそのままでOK。厚すぎるときは少しスライスし、薄すぎるときは何枚か重ねるなど好みで使うと良いでしょう。あえての薄切りでチーズや大葉などを挟めば、味のバリエーションが増やせますよ。
とんかつ用の部位はロースとヒレどっちがおいしい?
とんかつに向いている豚肉の部位はロースとヒレ。加熱したときや衣をつけて揚げたときには、どんな味わいになるのかを見ていきましょう!食べると、身体にどんな効果が出るのかも要チェックです。
豚ロース肉は程よい甘味と柔らかな肉質
ロースは、赤身と脂肪のバランスがちょうど良く、脂身の程よい甘味とやわらかな肉質が魅力。豚肉の中で人気が高く、名前が似ている「肩ロース」よりもあっさりしています。
カロリーはバラ肉の次に高めですが、良質なたんぱく質が多く赤身の部分は低糖質・低脂質。脂身に含まれる脂質は、不飽和脂肪酸のオレイン酸や飽和脂肪酸のステアリン酸があり、
- LDLコレステロールの抑制
- 肌の保湿効果
- 便秘の解消
などが期待できます。
豚ヒレ肉は脂身が少なくあっさりした味わい
ヒレ肉は、もっともきめが細かく噛んだときにとてもやわらかいのが特徴。脂身が少ないので焼きすぎるとかたくなりますが、衣をつけて揚げてもあっさりした味わいです。
最大の魅力は、糖質をエネルギーに変える「ビタミンB1」がとても豊富なこと。バラ肉の2倍ほど含まれており、
- 疲労回復
- スタミナをつける
などの効果が大きく期待できます。
さらに、ほとんどが赤身なので低カロリーでヘルシー。コクと旨みを引き出してくれる油を使った料理に向いています。
カロリー・タンパク質・脂質を比較
とんかつといえば、油をたくさん使うので「カロリー」「脂質」が気になるところ。そこで、ロースとヒレの栄養成分を比べてみました!
結果からいうと、カロリーは脂身の多いロース肉が高め。タンパク質は赤身の多いヒレ肉が多め。じゅわっとした食感と口あたりを楽しむならロースのとんかつ、筋肉をつけたいならヒレのとんかつがGOODです。
【豚ロース肉】
大型種肉 脂身つき/生 (100gあたり) | 大型種肉 脂身つき/とんかつ(100gあたり) | |
エネルギー | 248kcal | 429kcal |
たんぱく質 | 19.3g | 22.0g |
脂質 | 19.2g | 35.9g |
炭水化物 | 0.2g | 9.8g |
ビタミンB1 | 0.69mg | 0.75mg |
【豚ヒレ肉】
大型種肉 赤肉/生 (100gあたり) | 大型肉腫 脂身つき/とんかつ (100gあたり) | |
エネルギー | 118kcal | 379kcal |
たんぱく質 | 22.2g | 25.1g |
脂質 | 3.7g | 25.3g |
炭水化物 | 0.3g | 14.9g |
ビタミンB1 | 1.32mg | 1.09mg |
とんかつのおいしい作り方レシピ
では、とんかつのおいしい作り方を見ていきましょう!
材料(2人分)
ここで紹介する豚肉は「焼肉用」のロース肉。厚切りより火が通りやすく、少ない油の量で揚げ時間が短くて済む、安心&簡単な材料です。味のポイントは、パルメザンチーズとオリーブオイル。チーズとオイルの香りでぐっと洋食的な香りが広がり、風味・コクがふくらみます。
ロース焼肉用 | 2枚 |
パン粉 | 適量 |
薄力粉 | 適量 |
卵 | 1個 |
パルメザンチーズ | 大さじ1 |
オリーブオイル | 適量 |
塩こしょう | 適量 |
作り方
- ボウルに卵を入れて溶き、パルメザンチーズを加えてよく混ぜる
- 豚肉に塩こしょうを振り、薄力粉をまぶす
- 1に入れてよく絡め、パン粉をまぶす
- フライパンに2cmほどのオリーブオイルを入れ、170度程度に温める
- 肉を投入し、ヘラなどで軽く押しつけながら両面をこんがりと揚げる
- 油をよく切り、まな板の上で食べやすい大きさに切る
- 完成
とんかつをおいしく仕上げるポイント
続いて、とんかつをよりおいしく仕上げるポイントをお伝えします。
- 下ごしらえ
- 揚げ方
- 冷凍保存方法
少しの手間で味わいが大きく変わるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
➀下ごしらえ
豚肉は、あらかじめ室温に戻すのがポイント。冷蔵庫との温度差をなくし、中までうまく火が通るようにしておきます。
また、ロースを使うときは、加熱中に縮んで硬くなるのを防ぐために脂身と赤身の間に切りこみ(筋切り)を。厚切りのときは肉たたきなどで軽く叩き、厚さを均一にしておきましょう。
➁揚げ方
薄力粉・溶き卵・パン粉の衣づけは、2回くり返すのがおすすめ。その後10分ほど置いて、肉となじませましょう。
また、揚げるのも、時間などに余裕があれば2回くり返すのがおすすめ。まずは160~170℃の低温で揚げ、衣が薄いきつね色の状態で1度取り出しておきます。油の温度を180℃に設定し温まったら、数秒だけ入れて揚げれば完成!サクサクな食感が楽しめますよ。
③冷凍保存で後日ラクラク
とんかつは、揚げる前・揚げたあとどちらでも冷凍保存が可能!肉の下ごしらえが面倒なときや調理時間がないとき、とんかつを作りすぎてしまったときなどに便利です。
冷凍後は、とんかつを食べたいときに解凍するだけでOK!おいしく味わえる保存期間は揚げる前も揚げたあとも約1ヶ月。冷凍日と期限を容器へメモしておくと良いでしょう。
冷凍方法
- 衣をつけたら1枚ずつラップで包み、金属トレイに入れて一旦冷凍庫へ
- 冷凍されたら密封できる容器・ビニール袋に入れ、再度冷凍する
- 傷み防止のため、とんかつの熱がしっかり冷めるまで待つ
- 1枚ずつラップで包み、金属トレイに入れて一旦冷凍庫へ
- 冷凍されたら密封できる容器・ビニール袋に入れ、再度冷凍する
解凍方法
- 冷凍したままラップをはずす
- 油がはねないように霜をしっかりとる
- 油の温度が下がりやすいので、1枚ずつ揚げる
- 完成
- 前日に冷蔵庫へ入れて自然解凍、もしくは電子レンジの冷凍機能を利用する
- ラップをはずし、トースター・オーブン・魚焼きグリルで加熱する
- 温まったら完成
とんかつ用豚肉の応用レシピ3選【20分以内】
豚ロース肉や豚ヒレ肉は、とんかつ以外にもたくさんのおいしいおかずが作れます。
- とんかつが飽きてしまった
- 油で揚げている時間がない
- とんかつ用に買ったけど、違う味わい方をしたい
そんなときは、ほかのレシピで上手にアレンジ♪20分以内で作れる簡単レシピを3つ紹介しますね。
スタミナトンテキ【調理時間10分】
火が通ってもやわらかい豚肉を使うのが大きなポイント。小麦粉を軽くまぶすことで、ソースの絡みが良くなります。
材料(2人分)
ロース厚切り | 2枚 |
小麦粉 | 適量 |
粗挽き黒こしょう・ごま油 | 少々 |
サラダ油 | 適量 |
A
塩 | 適量 |
砂糖 | 小さじ2 |
酒 | 小さじ1 |
みりん | 大さじ1 |
しょうゆ | 大さじ1 |
ウスターソース | 大さじ1 |
酢 | 大さじ1 |
ニンニク(すりおろし) | 1片 |
生姜(すりおろし) | 大1/2 |
作り方
- タレ用調味料Aをボウルに入れて混ぜる
- ロース肉を筋切りし、全体に軽く小麦粉をまぶす
- 軽く熱したフライパンにサラダ油を入れる
- 強火で両面を焼いて旨みを閉じこめ、そのあと弱火でじっくり火を通す
- 余分な油をキッチンペーパーでふき取り、Aを加えて適度に煮詰める
- 粗挽き黒こしょうを振ってごま油を軽くたらす
- 皿に盛りつけて完成
簡単みそ豚丼【調理時間15分】
水っぽさが出ないよう、火の通り具合がちがう肉と玉ねぎを別々に炒めるのがポイント。しっかり味のみそダレ豚肉と、薄味玉ねぎのバランスがちょうど良い丼ぶりです。
材料(2人分)
ローススライス | 300g |
玉ねぎ | 1個 |
小口ネギ | 適量 |
ご飯 | 2人前 |
塩こしょう | 少々 |
みそダレ
みそ | 大さじ2 |
砂糖 | 大さじ2 |
醤油 | 大さじ1/2 |
ごま油 | 大さじ1 |
作り方
- みそダレの材料をボウルに入れて混ぜる
- 玉ねぎをくし切りに、ローススライスをひと口大(3cmほど)に切る
- フライパンを中火で熱し、サラダ油を軽く敷いてローススライスを焼く
- 軽く焼き色がついて火が通ったら皿にあげておく
- 同じフライパンに玉ねぎを中火で炒め、肉の旨みを吸わせる
- 透き通って塩こしょうを軽く振り、皿にあげておく
- フライパンに肉を戻し、みそダレを入れてよく絡める
- いったん火を止め、丼にご飯をよそい豚肉を盛り付ける
- 玉ねぎを肉の上に乗せ、小口ネギを好みで振って完成
ソースヒレカツ丼【調理時間20分】
しっかり味に負けないほどの旨みがある豚肉を使うのがポイント。すっきりとした味わいのヒレ肉に、ちょっと甘めの味付けが相性抜群です。
材料(2人分)
ヒレ肉 | (ひと口カツ用)250g |
キャベツ(千切り) | 適量 |
ご飯 | 2杯分 |
小麦粉 | 適量 |
溶き卵 | 1個 |
パン粉 | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
塩こしょう | 適量 |
たれ
ウスターソース | 大さじ5 |
ケチャップ | 大さじ5 |
砂糖 | 大さじ1 |
作り方
- ヒレ肉に塩こしょうを振る
- 両面に小麦粉をまぶし、溶き卵・パン粉をつけてなじませる
- 170℃に熱した油で揚げ、「チリチリ」という高い音が聞こえるまで待つ
- キッチンペーパーにあげ、余計な油を落としておく
- たれの材料を鍋にかけてよく混ぜ、温まったらカツを入れて絡ませる
- ご飯の上に千切りキャベツを敷き、味付けたカツをのせて完成
とんかつ用のおいしい豚肉を見つけよう!
とんかつのおいしさは、なんといっても「おいしい豚肉選び」が重要!
こだわりの味や食感があり、新鮮でおいしい豚肉が良いなら以下の2つがおすすめです。
- 精肉店へ行く
- お肉専門店のインターネット通販を利用する
お肉の専門店(精肉店)へ行く
精肉店は、スーパーやドラッグストアにはない部位が豊富。ロースやヒレの厚さ・大きさも種類が多く、希望すればその場でカットしてくれます。
ただし、お店まで営業中に足を運ぶ必要があるので、手間や交通費がかかるのが難点。購入直後は新鮮ですが、その日の気温や家までの距離によっては鮮度がぐっと落ちるおそれがあります。
お肉専門店のインターネット通販を利用する
お肉専門店のインターネット通販は、加工後の鮮度をキープしたまま家まで届くので安心。24時間注文を受け付けているお店が多く、とんかつを作りたい!と思い立ったときに早朝・深夜、どこにいても購入できます。
豚肉が届くまで数日かかりますが、早ければ翌日に。配達日が指定できるお店なら、とんかつを作りたい日を希望すれば、その日に合わせて加工されたより鮮度の高い豚肉が届きます。
とんかつ用のおいしい豚肉おすすめ3選
こだわりの味や食感があり、新鮮でおいしい豚肉を通販で!筆者おすすめのロース肉とヒレ肉を3つ紹介します。
特選 もちぶた 肩ロース
もちぶたは柔らかい肉質が有名。あっさり系の肩ロースですが、深いコクがありとんかつにも最適です。贅沢に厚切りカットされて届くので、調理が少しラク!ジューシーな肉汁あふれる極上のとんかつが味わえます。
黒豚ステーキ極み3枚 鹿児島黒豚上ロース肉|黒かつ亭
脂身が絶妙な入り具合で、黒豚1頭から数枚しか取れない希少部位のロース肉。鹿児島のとんかつ専門店が「安心」「安全」「本物」を届けてくれます。200g×3枚で小分けされているのも大変便利。使いたい分だけ開封できるので、当日に調理しない豚肉は鮮度がキープできます。
中道豚(ヒレブロック)山梨県産 極上豚 国産
甲府盆地の山間で、美味しい水と環境に恵まれた至極の味といわれる「中道豚」のヒレ。グルタミン酸が多く含まれており、口溶けが良いのが魅力です。
ヒレは加熱すると硬くなりがちな部位ですが、中道豚ならまろやかで旨味たっぷり。ビタミンB1も多く、美容やダイエットに有効とされています。
おいしい豚肉でおいしいとんかつを味わおう!
とんかつ用の豚肉は、「ロース」もしくは「ヒレ」の厚さ2~4mmくらいがベスト。じゅわっと感じるロース肉と、あっさり系で低カロリーなヒレ肉。あなたはどちらがお好みでしょうか?
美味しく作るポイントはこちら。
- 下ごしらえ
- 揚げ方
- 冷凍保存方法
そして、こだわりの味や食感があり新鮮な「おいしい豚肉」にもこだわってみてくださいね!